国公立大学医学部の受験者数と倍率から見る、医学部受験バブルの終焉

鉄仁会の田辺です。今、医学部受験が揺れています。近年ニュースでは、入試差別を行っていた大学の医学部が取りざたされたり、過酷な労働状況によるイメージの悪化などにより医学部受験を取り巻く環境は大きく変化しています。今後医学部受験はどうなっていくのでしょうか?これまでの国公立大学医学部の受験者数の推移と倍率を分析し、考察していきましょう。

 

医学部受験バブル?

ずばり国公立大学医学部の受験者数は年々下がっていっています。「医学部受験バブル」が終焉を迎えています。「医学部受験バブル」とは何でしょうか?今から20年前の2000年頃から医学部受験人気が加熱していきました。この原因の1つは少子高齢化が現実的になってきたからです。そのため国公立大学医学部の定員が増えました。ということは、合格しやすくなったという事です。そのため医学部受験者数が増えていきました。そしてもう一つの原因は2008年のリーマンショックです。アメリカの証券大手リーマン・ブラザーズが破綻した事を発端に全世界的に経済が悪化していきました。そのため、大企業であっても安定はないと考え、より安定した医師を目指す人が急増しました。

この2つの原因によって、国公立大学の受験者数の推移はうなぎのぼりに増えていきました。この事を「医学部受験バブル」と言います。

 

バブルがはじけた

そのバブルが今でははじけたと言われています。確かに年々受験者数は減少しています。
過去6年の国公立の医学部志願者数の変化を見てみましょう。

年度受験者数倍率
2015年189995
2016年183424.8
2017年180934.8
2018年170644.5
2019年163904.4
2020年147413.96

6年前の2015年度国公立大学医学部の受験者数は18,999名でした。しかし徐々に減少していき、2018年度には18,000名を下回りました。以降減少傾向に歯止めはかからず、2020年度には、14,000台まで下がってきました。

一方で倍率は、どうでしょうか。2020年度についに4倍を下回りました。

これは、過去最低の倍率となりました。

受験者数、倍率ともに下がっていっています。これらの理由から医学部受験バブルは確かにはじけたと言えます。これは冒頭で述べたように入試差別の問題や医師の過酷な労働によるイメージの悪化などの要因が考えられます。

 

医学部に入りやすくなってます。

医学部受験バブルがはじけたということは、現在医学部に入りやすくなっているという事です。それはセンター試験の合格ラインを見てもわかります。2008年には国公立大学医学部に合格するためには最低85%の点数が絶対必要でした。しかし、現在、センター試験の点数が82%でも合格する事ができますし、なんと80%を下回っても合格する人が出ています!国公立大学の医学部入試の人気が下がってきている上に、定員は増えてきている今、医学部に入るチャンスは増えていると言えます。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。医学部受験のバブルがはじけ、国公立大学医学部に合格するチャンスは増えたと言える理由がお分かりいただけたでしょうか。とは言っても、国公立大学医学部に入るためには人一倍の努力が必要です。他学部に比較しても難しい学部と言えます。日々勉強し、ブラッシュアップして目標達成されることお祈りしています。

 

追伸:

医学部受験は情報戦と言われています。今回のように様々な情報を入手しているかいないかは大きな差となってきます。当会では、「医学部受験の教科書」という情報サイトを運営しています。こちらは医学部受験に役立つ参考書や問題集の提案、効果的な勉強法、各大学の特徴についてお伝えしているサイトです。以下URLを貼っていますので、ぜひご参考ください。

 

また、今回の内容は、YouTubeの「医学部受験チャンネル」を元にお伝えしています。こちらは、医学部受験に関する最新情報や、医学部合格のためのノウハウ等をお伝えしています。

合わせてご覧頂ければ幸いです。

 

 

 

 

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